一般的に寒い季節になると室内に閉じこもりがちになるように、寒い時に運動することは大変だなというイメージがあります。
しかし、寒い時期というのは、実は運動するには適した時期かもしれないのです。
運動すると筋肉が熱を出し、体温も38℃から39℃と上がってきますので身体は温かくなります。
夏に運動すると身体の中も外も暑い状態が続きますので、熱が発散されないため、ばててしまいやすく熱中症をおこす心配があるのですが、寒い時期はまわりが冷えていますので熱が発散しやすく、筋肉にとっては大変良い環境といえます。
しかし、寒い時期の運動には注意しなければならないこととも多くあります。
一つには心臓への負担です。寒さに対して熱の放散を防ぐために、また、寒さに対抗して盛んにエネルギーを燃やして暖かくしようとするために、交感神経が過度に緊張して血管が収縮し、血圧が上昇しやすくなります。
その上、運動中は安静時よりも多くの血液を全身に送り込まなければいけない状況になります。
二つめに筋肉等への負担です。
寒いときには体が思うように動かないといった経験をお持ちでしょう。
筋肉や腱、靭帯は体を動かすために非常に重要な役割を果たしますが、このような組織は温度が高くなると弾力性が増します。
寒いときには弾力性が低下するため、障害がおきやすくなることに注意しなければいけません。
寒い時期は、どうしても太りがちになることが多いので、運動をすることは非常に重要と思われます。
事故を防ぎ、効果的に運動を実践してみましょう。
1 準備運動をしっかり行いましょう。
準備運動は、時間をかけてゆっくり体を温めていきます。
外へ出る前に家の中で体操やストレッチングを行うことも工夫の一つです。
2 服装に気を配りましょう。
外へ出るときは、3~4枚薄手のものを着ていくと良いでしょう。
また、風も強い時期なのでジャンパーなど風を通さないものを着用したり、帽子、手袋などを活用するのも効果的です。
運動をし始めると暖かくなるので帽子を取ったり、手袋を取ったり、必要であれば着ているものを1、2枚と脱いでいくと良いでしょう。
3 暖かい時間に運動しましょう。
夏の時期は、日も長いし、暖かいため朝早く、夕方遅くまで運動できますが、寒い時期は、気温も低くなってきます。
できるだけ日中の暖かい時間を有効に活用しましょう。