久しぶりに運動をして、2~3日後に筋肉痛に悩まされた経験はありませんか?
この筋肉痛は「筋肉の微細損傷」が主な原因であるといわれています。
筋肉線維が損傷を受けると、損傷部分が炎症を起こし、浮腫が生じます。
この炎症と浮腫が筋肉痛の正体と考えられています。
一方、運動直後に筋肉に痛みを感じる場合もあります。
これは急激な運動中に、筋肉で大量のエネルギーが燃やされ、その燃えカスともいうべき老廃物である「乳酸」が大量に作られ、それが筋肉にたまって痛みや炎症を引き起こすとも考えられています。
ところで、痛みを受け止める神経の感受性は、通常は加齢とともに生理的に低下します。
これが「年をとると筋肉痛が出るのが遅くなる」大きな理由とされています。
みんなと同じ運動をしたのに、ひとりだけ筋肉痛が出るのが遅く、しかも、痛みも大きいし長引くのは好ましくありません。
そうならないために、日頃から少しずつでもトレーニングを行い、少しくらいの運動では簡単には損傷しないような強い筋肉をつくっておくことが大切です。
まずは、運動の前には必ずウォーミングアップをすることです。
「久しぶりにキャッチボールでも…」という場合には、軽く走った後、腕を振ったり肩をまわしたりして、からだ(筋肉)の温度を上げておきます。
次に、気持ちいいと感じる程度にストレッチングをして手足やからだをよく伸ばしておきましょう。
さらに、いきなり速い球を投げたり、遠投したりせず、最初は5メートルくらいの距離から始めて、少しずつ伸ばしていき徐々に負荷を大きくしていくことが大切です。
また、運動した後は、クールダウンをわすれてはいけません。
軽く走ったり、使った筋肉を運動前と同様に伸ばしておきましょう。
このウォーミングアップとクールダウンをきちんとするだけでも痛みの出方が変わってくるはずです。
さて、筋肉痛が起こったら、どうすればよいでしょうか?
まず、運動後、まだ痛みが出ていないときは、お風呂に入って温めたり、軽いマッサージ、軽い運動をするなどして筋肉中の血液循環を促しましょう。
しかし、強い痛みが発生(激しく炎症)した場合は、アイスパックなどで冷やし、炎症を抑え、痛みを一時的にでも軽くしたほうがよいでしょう。
このようなケアをすることによって、筋肉痛が早く和らぐでしょう。