運動不足解消ナビ 運動が健康に与える効果について

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運動の健康に対する効果と害
運動の効果と害、どちらが大きいでしょうか?
 まず、図を見てもらいましょう。
運動の効果と害に関する要因をはかりに載せてみました。
これはできるだけ客観的に考えた一例です。

運動の効果と害

あなたなら、どのような効果を書き込み、どのような害を書き込むでしょうか?  そして、どちらに軍配があがりましたか?  運動の効果が大きいと感じている人は、きっと運動を実践していてその効果を実感している人か、今は時間がなくて運動できないけれども「いつかはやりたい」と思っている人なのではないでしょうか?  反対に、運動の害を強く感じる人は、運動をしたい気持ちがあまり強くならないでしょう。たとえば、運動には時間とおカネがかかる、運動すると疲れる、汗をかくのがいやだ、関節が痛んだり胸が苦しいなどの症状が出る、交通事故にあったり襲われたりするかもしれない、転ぶのがコワイ、苦手だ、かっこ悪い、運動する時間があったら他のことがしたい・・・


運動を習慣化するには楽しむ
運動を習慣化するためには、運動の害、つまり「運動をしたくない気持ちや状況」をできるだけ小さくして、運動の効果を最大限に引き出せるようにすることが望まれます。
 まず、運動に対するイメージを変えることです。運動といっても競争ではありません。
筋肉を動かし、心肺系に適度な刺激をあたえることにより健康づくりをしていくことが目的です。
むかし、ヒトは生きるためにカラダを動かさなくてはなりませんでした。
いまは日常生活活動が減ってきているので、その分を補うのが意識的な運動です。
つらいことやガマンしなければならないことではなく、楽しみながら実践できる運動強度なのです。
 次に、運動により痛みや障害が出る場合には、医師や理学療法士、健康運動指導士などに相談して自分にあった方法を見つけることが大切です。
運動の種目や実施方法を見直すとよいでしょう。
痛いのにガマンして運動することによって、健康にプラスになることはないでしょう。


健康長寿になるには運動が必須
 それでも運動はしたくない、と思うあなた。
運動を「自分への投資」と考えたらいかがでしょう。
長生きしても寝たきりはイヤだ、健康長寿をめざしたいのであれば、運動は必須です。
20日間安静にすれば体脂肪率が増加し、※最大酸素摂取量30%程度減少します(Saltinらは1968年)。
 要介護状態の原因疾患である脳卒中、転倒・骨折、生活機能の低下、認知症など、いずれも運動による予防効果が明らかにされています。
 メリット(効果)がデメリット(害)を上回ったと考えられるとき、行動がおこるはずです。



※最大酸素摂取量とは、この酸素摂取量の最大値のことをいいます。
例えば、自転車に乗って坂道を延々と登って行くとします。
坂道が急になると次第に息苦しくなり、最後にはもうこれ以上運動ができないという限界に達します。
このとき1分間あたりどれだけ酸素を取り込む能力があるのかを調べるのが最大酸素摂取量です。